アルエド昔話

 

 

あるところに豆がいました。

ある日町を歩いていると

とても素敵な男の人とぶつかりました。

豆は尻餅をついてしまいました。

「すみません!怪我はありませんか?」

素敵な男の人は心配そうにそう言って豆に手を差し伸べました。

「ああ。大丈夫だ。」

豆はそう言って少しだけ埃がついた尻をはたきながら

素敵な男の人のを取り、立ち上がりました。

「よかった。」

素敵な男の人は言って、素敵な笑顔を豆に向けました。

豆はその素敵な笑顔に一瞬でめろめろになってしまいました。

ところが、豆の気分がめろめろに良くなっていた時

素敵な男の人は言ってはいけないことを言ってしまいました。

「でも、こんな小さい子を一人で歩かせるなんて。全く、親は何してるんだか。」

豆はそれはそれは怒りました。

「誰が三歳のガキより小さい豆粒かー!!」

素敵な男の人はそれはそれは驚きました。

豆が実年齢より年下に見られると激しく嫌がるということを知らなかったので、

仕方がないと言ってしまえば仕方がないのですが、豆は怒りました。

「お前ちょっとでかいからって人のこと馬鹿にしやがって!むかつく!全然知らないやつだけどお前なんか嫌いだー!!!」

豆はそう叫んで走り出してしまいました。

多分、気が付いていないのでしょう。

自分が持っていた荷物のほとんどをそこに置き去りにしたままでした。

「一度にこんなに落し物していく人なんてはじめて見た・・・。」

素敵な男の人は呆然と呟きました。

そして豆が落としていった物をひとつずつ拾いながら

「落し物が目の前にある。そして持ち主もなんとなくわかってる。きちんと届けなくちゃね。」

少しだけ微笑んで言いました。

 

 

 

 

 

続く?

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